ポイントは質問力!自己内観の具体的な方法【ばっちこい!精神修行 自己内観のコツ】
___ここは脳内会議の会議室。
部屋の真ん中には円卓。そこにいくつか椅子が並んでいる。そして円卓を斜め上から眺めるような位置に、議長席が設置されている。
使命ちゃん「ここのお部屋に入ったら、みんなルールを守って発言するの。円卓につくのは、それぞれ言いたいことがある思考たちよ」
さて、この記事では主に脳内会議を円滑に進めるポイントをまとめています。会議における議長の役割……つまり今ここにいる私の役割って、なんだろう?
目次
議長の役目①思考たちを1人ずつ席につける
円卓につくのは、自分の頭の中にある「欲求、主張」を擬人化した者たちです。原則、1人につき1つの主張を持っています。
使命ちゃん「主張一つにつき、一つの席ね。席はいくつでもあるから、みんなちゃんと座れるからね」
私「たとえば、『お金が欲しい』の欲求は『生活を自立させたい』の主張を持っているからそれで1席。『働きたくない』の欲求は『体力がないので正社員で働くのは非現実的』の主張だからそこで1席、ってことね」
使命ちゃん「そ!」
それぞれの主張同士をまずは席分けして、分かりやすくテーブルに並んでもらいましょう。
議長の役目②互いの譲れないポイントをリストアップ
使命ちゃん「おはなしを始める時はね、議長からまずそれぞれに質問するの」
「ここは譲れない!
のポイントと、
理由を教えて」
つまり、主張したい内容と要望を確認するわけだ。
使命ちゃん「言いたいこと沢山ある子も、あんまり無い子も、とりあえず3つ書いてね」
私「あ、書くんだ?」
使命ちゃん「うん」
……。
あっっ、私が書くのね!?
私(そりゃそうだ!これって結局自分の脳内でやってることなんだから、肉体は一個しかない!つまり私しか書き出せる人がいない!)
使命ちゃん「使命ちゃんも肉体は持ってないから、代わりに書いてもらうしかないの〜」
議長の役目③主張の性格を見極める
使命ちゃん「まだ会議は始めないよ。その主張のメモをもらったら、その主張同士を話し合わせて大丈夫か?って考えるの」
私「ど、どういうこと?」
主張をする思考たちにはそれぞれ個性があります。人間関係と同じで、力関係が歴然としてる場合、そもそも話し合いにならないことがあるんですよね。
使命ちゃん「まずは『お金がほしい、自立したい』の主張ちゃんから見ていこう。見るのは性格だよ」
私「お、おう……なんか理想とプライド高そうだな…」
使命ちゃん「次は『働きたくない、働けない』の主張ちゃんだね」
私「さ、冷めてる……っ!理性的に人生諦めてる感がすごい!」
使命ちゃん「この2人が話し合ったら、どうなるかな?このままだと、きっとこうなるよね」
私「まあ、そりゃそうなるわな」
ていうか、脳内会議でうまくいかない時ってだいたいこうだ。片方の主張を片方が打ち消すのが常態化してるから、いつも否定されてる主張がどんどん自信を無くして無言になっていく。そうなるともはや、話し合いにすらならない。脳内会議という名の、一方的な批判の場になってしまう。
私(その話し合いにならない状態を『結論が出た』って見なしても、結局モヤモヤは晴れないんだよね)
それはまるで、自分の脳内でいじめが起こっているようなもの。なるほど苦しいわけだわ。だって自分の思考がもう片方の思考をいじめてるんだもん。
使命ちゃん「この主張の強さのバランスは、この円卓についた時、みんなおんなじ標準になるの。さっきのルールを読み上げるよ」
1.全ての意見は平等。発言の機会は公平に与えられる。
2.質問には答える義務がある。そして質問する権利も持つ。
3.この場にいる意見たちはみな仲間である。
4.発言は全て本音でなければならない
議長の役目④ぽよぽよ〜なテンションで質問する
脳内会議は、時として議論が白熱してほとんど喧嘩のような状態になることもあります。ていうか、矛盾を抱えてる時ってだいたいそうじゃん?
使命ちゃん「議長はね、質問をすることができるの。ええ〜〜?なんでなんでぇ?って聞くの」
前の章でもあったとおり、表面に浮き出てくる願望や思考はあくまで氷山の一角でしかない。思考本人であっても、自分がなぜそのように考えているのかをわかっていないことだってあるんです。
私「なんか知らないけど、こう思う、みたいな。そういうのあるよね」
使命ちゃん「でも、それじゃあふわっとしてて私もわかんないの。もしこっちの質問に対して思考ちゃんが答えられなくても、そこで諦めないで。一旦会議は中断して、そこからは別室に移って、その子と一対一でお話しましょ!」
さて、ここは脳内会議の会議室
_____のお隣の部屋。
質問に答えられなくて、泣き出してしまった『働けない』の思考ちゃん。
使命ちゃん「大丈夫よ、分かんないのはあなたのせいじゃないのよ。分かんないのは使命ちゃんも一緒よ。だからひとりで悩まないで。一緒にかんがえましょ」
議長に必要な素質は、一緒に考えようと言えること。「いつまでに考えてきなさい」「詳しく教えなさい」「早く答えなさい」ではなく。一緒に考えよう、と目線を合わせることです。
ということで、
私「!?」
使命ちゃん「これから一緒に、思考ちゃんの願いを探すよ!お宝発掘ゲーム!!」
私「そのノリでやるの!?」
使命ちゃん「ここで私たちまでどんよりしてたら、思考ちゃんがもっと不安になっちゃうわ。テンションはぽよぽよ〜〜でいいのよ!」
思考の掘り下げに必要なのは、質問力
ここでなんとなく気づきました。これ、もしかして「思考の掘り下げ」とか「自己内観」とか、そういう話なのでは?と。
スピリチュアルでもよくある「自分の内面を見つめる」ってやつ。でも考えてみたら、具体的にどうすれば自分の内面を見つめたことになるのかってあんまり聞いたことがないような。
私「待って。ここで自己内観して〜、って書こうとしたけどそれだとあまりにも抽象的すぎるわ。使命ちゃんがぽよぽよ〜なテンションで質問する時の特徴まとめていい?」
使命ちゃん「うん。難しくないよ。『なんで?』と『どんな?たとえば?』『それってこういうこと?』を使うのよ」
『なんで?』のスコップ
自己内観しようとして自分に対して「なんで私はそう思うの?」ってふわっと聞いても「さあ?」としか返せない時ってあるじゃないですか。なんで?って聞いて「それはね」って答えられたら苦労しないんですよ、ええ。
でも、ここで諦めるわけにはいかないっ!ここで工夫するのは答える側ではなく、質問する側。つまり、議長側です。
【答えが出てこない質問の例】
「働きたくないの」
→「働きたくないの?なんで?」
「なんでだろう…もう疲れた。もういうやだ」
→「疲れちゃったのね……。なんで?」
「もう頑張れない。今まで頑張りすぎちゃったんだと思う」
→「なんで頑張りすぎちゃったのかな?」
「(……尋問されてる?)そうじゃないといけないから」
→「なんでそうじゃないといけないの?」
「わからない」
「なぜ」を繰り返しても圧迫感しかないのでぶっちゃけ悪手です。思考を深めるどころか「わからん」ってなるし、答えるのがめんどくさくなってくるだけなので。
「なぜ」を聞くときは、次の二つの質問の仕方を混ぜて使う方が良さそう。
使命ちゃん「ただ奥へ奥へ掘ろうとしてもなかなかうまくいかないよね。掘り方にはコツがあるのよ」
『どんな?たとえば?』で具体的に
「働きたくないの」
→「働きたくないの?なんで?」
「なんでだろう…もう疲れた。もういうやだ」
→「疲れちゃったのね……。何かきついことでもしてたの?」
「うん。もう頑張れない。もう十分頑張った。もういい」
→「え、そんな頑張った過去が!?たとえば何か我慢したりとかしてたり?」
「我慢、かあ。我慢っていうより、とにかく成果を出さなきゃって、必死に仕事してて…」
どんな?例えば?の質問から、具体的なエピソードを掘り起こします。「頑張りすぎた」だけだとどんな頑張り方をしていたのかがふわっとしていますが、「例えば」でエピソードを引き出すことで、今までどういう頑張り方をしていたのか、詳しい情報が意識の表面に浮き出てくる、というわけ。
『それってこういうこと?』で質問を繋げて
「必死になってる時はそれはそれで楽しかったんだけど、なんか……もういいやって」
→「ありゃあ、もういいや、かあ。それって糸が切れるみたいにプツって感じ?あっ、それともじわじわ嫌だな〜〜がたまった感じだったり?」
「どう……だったかな。多分、じわじわ、かな」
「なんで?」から始まり、「どんな?たとえば?」で詳しい状況を聞き、「それってこういうこと?それともこっち?それとも別?」で絞り込む。
「こういうこと?それともこっち?それか、どっちでもないかな?」みたいに選択肢を出すと、答える側はとりあえず考える糸口を掴めるので、そこからまた掘り下げができるってわけです。そしてそこで結論の決め打ちにはせず、今度は「じわじわ」の詳細を聞きます。
→「疲れが溜まっちゃってたんだねえ。あれ?でも少しずつ溜まっていったってことは、もう嫌だな〜って普段から思ってたってことかな?」
「そうだね。疲れてるところに鞭打ってた感じかも。とにかく成果を上げるのが優先だったから」
→「成果、かあ。成果がないとどうしても困る事情とかあった感じ?」
色んな角度から質問をしていくと、答えの中に似たような単語や考え方が共通して登場してきます。本人の中で大事なところなのでしょう。例では「成果」が共通して出ています。
あなたにとって「〇〇」って?
何度も出てくるフレーズは、その言葉が意味するものが何か___つまり定義をはっきりさせておく必要があります。
え?自問自答なんだからそんなんわかってるって?それがねえ……意外と自分でもよくわかってなかったり、曖昧だったり、なんならその言葉を使うたびに毎回別の定義でその言葉を使ってたりするんですよお……
使命ちゃん「実は言葉の使い方が自分で自分を混乱させる原因だったりするのよ。だから、定義の確認は大事よ」
なお、ここでの定義とは一般的に国語辞典で定められている意味合いでなくても問題ありません。どっちかというと、自分にとってどういう意味合いを持つ言葉なのか、の方が大事。
→「ここでちょっと認識のすり合わせをさせてほしいな。私が言葉の意味を勘違いしたらまずいし。『私にとって成果とは、〇〇である』って文章を作るとしたら、どんな感じにしよっか?」
「成果…私にとっての成果とは……?うーん、目標の数字を達成して、それから褒められること…かな?」
『もし〜なら、〇〇だったの?』でさらに視野を広げて
→「あとさ、そんなに成果にこだわってたってことは、もし成果が出せなかったらなんかやばいことでもあったの?」
「そうね。将来の自分のためには今のうちに成果を出しとかないとダメだって思ってたから」
→「そっかあ、それも結局は自分のためだったわけね」
「でも、それで自分が潰れたんだけどね。本末転倒」
→「やりすぎちゃったねえ」
議長の役目⑤「じゃあさ、」で始まる提案をする
使命ちゃん「ここからは提案フェーズに入るよ。でも思考の掘り下げはものすごく疲れる作業だから、もし疲れてこれ以上考えられないなって思ったら一旦ここで切り上げてね。続きは他の日にやろう!」
実は、先ほど自分で書いた紙____これがここで活用されることになります。
自分が何を考えてどこまで思考を掘り進めたのかの記録になるので、後日「続きから再開」ができるというわけ。人間は基本的にすぐに忘れる生き物なので、どこまで考えたのかを物質的に残しておくことが未来の自分へのバトンになるんですよね。ライフハック!
__対話をすることでなんとなくわかったこと。
この子は真面目で成果主義、過去に頑張っていたことがあった。もう頑張りたくない、とは言っているけど彼女の本質は変わらない。
私(なんか……ちょっとあの子と似てるかも。成果主義なところが特に)
私(___いいいいいやいやいや似てるはずなんだよ!だってこれ全部自分だもん!!)
あくまで自分の側面を切り取って人格のように扱っているだけで、自分自身であることには変わらない。だから、掘り下げていけば自然と同じ特徴や性格に辿り着くものなのです。
さて、性格がざっくりわかったところで、提案フェーズです。
使命ちゃん「提案のポイントは、シンプルよ。主張の条件をクリアする形で、今までとは別の方法や道筋に切り替えるのはどう?って聞いてみるの」
「今は確かに体力が戻ってなさそうだけど…、じゃあさ、今後いずれ体力って回復するじゃない?回復してからでいいからさ、今度は本末転倒にならないようにしようよ。自分に鞭打ちすぎたんだったら、次は鞭を打たないで働く方法だったらどうかな?」
これをスピリチュアル的に表現するなら、別の世界線へ渡る提案。今までの世界線の延長線上から離れ、新しい世界線を見つけに行こう?とする提案です。
使命ちゃん「もちろん、提案はあくまで叩き台よ。最初から完璧でバッチリな提案なんてできないわ。だから、それを思考ちゃんにコメントしてもらうの。そしてまた、掘り下げスコップで掘っていくの。それを繰り返すと本質に辿り着くのよ」
主張をそのまま呑むのではなく、主張している思考の性格に合った新しい世界線へ渡ることを目指す。そしてその提案がもし気に入らなくてモヤモヤするなら、それはまだ掘り下げる余地があるという合図。だからどこの部分が気に入らないのか?をまた掘り下げる。これの繰り返しです。
これが使命ちゃんの考える議長の仕事である、とのことです。
…。
え?かなりめんどくさい?時間かかりそう?
だから1日でチャチャっとできるもんじゃないので、どこまでメモったかの記録が大事なんです。
ちょっとずつで大丈夫、できる範囲でできそうな時にちょこちょこやるがおすすめです。
※私は暇な移動時間とかにやってたりしました。記録は手書きノートじゃなくても、スマホのメモ帳とかでもいいかも。
私「そうだった…これも精神修行の一環だったわ……!簡単に10分でできますって感じのやつじゃないんだった…!」
何せこれは「ばっちこい!精神修行」の記事ですので。ぐ、ぐへえ……でも確かに、これができるようになればどんな悩みが出てきても対処できるようになれるよねえ。
議長の役目⑥暫定的な方向性を決める
さて、一旦別室でお話ししていたのでこの子のことがほったらかしになっていました。
使命ちゃん「ちなみに今は『働けない』の思考ちゃんと一緒に掘り下げたけど、次は『お金は大事』の思考ちゃんにも同じように一緒に堀り掘りするよ」
私「あ、そっか……思考って主張ごとに分けて人格化してるから、複数あるんだったね」
使命ちゃん「そ!議長はみんなに公平なの。だからみんなに同じことをするよ」
さて、みんな分の掘り下げができたら、改めて主張同士を見比べてみよう。
そして、ここを目指す。
円と円が重なるところ。つまり、
使命ちゃん「お金の面でも自立できて、かつキツくない働き方を探そうか!」
A またはB、ではなく、AかつB。
「え?じゃあ正社員は無理ってこと?正社員じゃないと生活が安定しないじゃない!自立したことにならないわ!」
「…何それ。稼ぐってことは働くことには変わらないじゃん。きついのは無理って言ったよね?」
私「ぎゃあああああっなんか矛先がこっち向いたああああ」
使命ちゃん「え〜〜?待って待って〜?これから一緒に探す方法は、あなたたちの主張に何も矛盾してないよぉ?」
「安定した生活=正社員で働く」、「自立して稼ぐ=きつい」___その等式が頭の中に出来上がっているから、二人の思考ちゃんはこの提案がまるで無茶苦茶なことを言っているように聞こえて反発しているのです。
使命ちゃん「確かにその考えは、間違ってはない。嘘じゃないよ。でもね、ほんとはこうだから!」
双方の提示する条件をクリアした方法が、世界のどこかにあるはず。____なぜなら?
使命ちゃん「世界線は無限に、すでに、存在している。あなたたち…つまり私たちが納得する方法が見つかる世界線も、すでに存在している。それを探すために、一緒に協力してほしいな!」
_____ここから先は、脳内会議の範囲から出て現実の世界に会議の内容を落とし込んでいくフェーズです。
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