箱白

自己防衛のはずが逆効果!身を守る方法、間違えてるよ!【霊視ご相談あるある】

 

争いごとはなるべくなら避けたいし、トラブルには巻き込まれたくない。

 

いざこざが絶えない環境に身を置く時間が長くなると、人は自分の身を守る行動を取ることが習慣になります。そして習慣はやがて自分の性格に溶け込んでゆくもの。でもそれ、本当に身を守れてる?

 

守護「守れてない!!逆効果になってる!逆!逆!」

 

私「わお………霊視の場でそれを言うってことは、本人が気づかなすぎて静観できなかったんだね…」

 

相談例①「苦手な人に、異様に好かれます」


相談例

「私、人とのご縁があまりないみたいなんです。昔から、好きでもない人に好かれるし仲良くない人から異様に距離を詰められて、勝手に友達だとか親友だとか言われます。周りからも『え、仲良いんでしょ?』って言われるんですが、私は全然仲良くしたくもないし本当は離れたいです。逆に、自分が本当に仲良くしたい人にはなぜかそっけなくされたり自然と疎遠になります」


 

守護「___いや、ご縁はあるよ!?」

 

私(あるんだ……)

 

よくあるこのご相談、実はその人の経験則から得た「自己防衛術」が原因で事態がおかしなことになっているケースが多く見られます。

 

自己防衛のために身につけたコミュニケーション

 

守護「この子のコミュニケーションの方針がそもそもの発端なんだよね。嫌いで苦手な相手ほど、丁寧に対応しちゃうの…」

 

嫌な相手から攻撃されないように、反感を買って敵視されないように。争いや喧嘩、不和を避けて穏便にその場を乗り切るために身につけたのが、「自分の情報はあまり開示せず、相手を刺激せず否定せずにその場の会話をやり過ごすスキル」

 

守護「別に相手に好かれたいとか嫌われたくないとか、親切にしたいなんて全く考えてないのは知ってる。ただ、その対応の仕方が実は相手にとってはものすごーーーーく居心地良く感じさせちゃって、期待させちゃうんだよね……

 

ぱっと見、相手に丁寧に接しているので「優しい」「親切」「気さく」「フレンドリー」___そんな印象を周りに与えやすいのですが……、

 

えーー、これを守護さんから聞きながら相談者の方とお話ししていて、理解しました。

 

私(傾聴スキルがゴリゴリに高すぎて制御できてない…っ!?)

 

自分を守るために相手を刺激しない方針から導き出された対応策が、奇しくも「人から深い話や悩みを聞く時に必要な傾聴スキル」と特徴が酷似しているんです。そりゃ、相手は「この人は自分の話を聞いてくれる!興味を持ってくれてるってことは、仲良くなりたいんだね!」って思って期待するわ。

 

「傾聴」は、相手の話を真摯に聞いて、決して遮ったり邪魔したり自分の変な主張を混ぜたりせずに、ただひたすら聞く____という一種のカウンセリング手法のようなもの。

 

自己防衛と思って無難にやり過ごすつもりが、意図せずカウンセリングになっちゃってるんです。ということはカウンセリングが必要な人が周りに集まってくるのは自然なことだし、相手側はカウンセリングされてるとは認識していないので純粋になんでも話ができる相手だと思ってしまう。

 

もちろん本人はカウンセリングをするつもりなんて毛頭なく、あくまでその場をやり過ごすためにやっていることなのでぶっちゃけ自分を押し殺して我慢しながらやってるわけです。ボランティア感覚でやっていて自分に余力があるならまだ良いのですが……

 

守護「ね……逆効果でしょ…」

 

私「わぁ…ぁ…」

 

自己防衛どころか、自ら仲良くなりたくない人を引き寄せてしまっている。そんなつもりなくても、結果的に。

 

守護「さらにね、そこで溜まったストレスを本当に仲良くなりたい人に対してぶつけちゃってるんだよね…

 

私「ひっ…」

 

仲良くなりたい人=自分を理解してくれそうな人?

 

普段から自己防衛モード全開でいるせいで、聞きたくもない話を人から聞かされる苦行をしているストレスが溜まっています。

 

その状態で、自分と気が合いそうな人と会うと?

 

守護「そりゃ自分の話を聞いて!ってなるじゃない?でも、そもそも自分の話をすることに慣れてないんだよね。今まで自己開示をなるべくしないようにすることで身を守ってきたわけだから、自分の話をする経験が足りてないの。聞き役としてのスキルに全振りしちゃってるから」

 

えーここから先は、その人によって不慣れさがどういう形で表面化するかが分かれやすいところなんですが、

 

①自分の話が止まらない!めっちゃ喋りまくる

②何を話せばいいの?言葉が出なくなる

 

大きく分類するとこの2つになるかなと思います。

 

①のタイプの人につく守護さんは「負の連鎖になってる…ううう…」って感じで頭抱えてることが多いです。特に自己開示の匙加減があんまり慣れていないので、喋りまくった結果、相手との関係性にそぐわない深すぎる話をして引かれちゃう…なんて方も①に該当しそうです。

 

②のタイプの人につく守護さんは「まずは過去の経験プラス感想を添えるところから、かな…」って感じでちょっとずつ上手くなっていこうね〜のスタンスでいることが多いです。純粋に自己開示の経験があまりないだけなのに、相手から見ると「この人は自分に心を開いてくれない」と誤解させて距離を作ってしまうという、ね。大丈夫、自己開示はちょっとずつチラ見せさせていく感じでいこう。

 

ただ、まず何より大事なのは根本的な自己防衛の方針が実は逆効果だったことを自覚することです。今後使えそうな新しい方針を考えるためにも。

 

 

相談例②「どこに行っても変な人しかいません」


相談例

「どこへ行っても、何回転職しても変な人しか周りにいません。私の性格がちょっときついっていうのはわかってますが、どこに行っても人に嫌われます。挙句にモラハラとかパワハラだって言われて部署を追い出されそうになります。そんなことしてないんですけど、多分私のことが気に入らなくて異動させようとしてるんだと思います。むしろパワハラを受けそうで怖いのは私の方で」


 

※このタイプのご相談への守護さんからの見解はほんっっっっとうに多種多様です。今回の記事の回答はあくまで一つのケース、としてご認識ください。

 

 

 

 

 

 

 

守護「君、ほんと人の地雷踏むの上手いよね……」

 

私「____え?」

 

 

 

大きな争いを避けるために、小さな衝突はやむをえない?

 

自己防衛とは、争いを避けたり自分が何か被害を被ることのないようにあらかじめ立ち回る一連の行動。

 

ある程度自分の実力や考えに自信があって、かつ体力や精神力も足りている場合、「より大きな争いを避けるために、小さな衝突はやむをえない」という結論に至ることがあります。

 

守護「やむを得ない……うん。最初はたしかに、やむを得ないって感じだったよ。争いになるのは嫌だけど、でもどうせ争いを避けられないなら小さく止めようってするの。これが『やむを得ない』の感覚だよね。ただ、その方針でやってきていつの間にか慣れすぎちゃったんだ……

 

_______そしていつしか、パワハラ型戦車になってしまった。

 

 

 

…。

 

 

 

 

 

私「……ん!?待って、こっち側がパワハラしてる側なの!?

 

守護「そう」

 

なんてこった。

 

ただ、本人としてはそれはパワハラではなく完全に自己防衛のための行動パワハラしてるつもりなんて微塵もないし、なんなら自分がいつパワハラを受けるかもしれないと恐れています。被害を受けないための戦略的行動なんですよね。

 

守護「争わないように小さな衝突で終わらせよう、が常態化しちゃって。争いはどうせ起きるんだから火種になりそうな人を見つけたら先に牽制しとこう、とか、先手を打って黙らせておこう、みたいな感じに極端になっていっちゃって……

 

完全に「疑わしきは殺せ」の世界観____!

 

でも、そうでもしないと自分の安全を確保できない。そして、安全が欲しい感情の裏に隠れている恐怖の感情さえ感じることに慣れてしまって、もはやそこに問題意識を置くことさえない。結果「あ、あの人はやばいかもしれない。とりあえず先手打って相手の地雷踏んで大人しくさせとこ」になっている。

 

私「せ、戦闘狂みたいな発想になってる…!」

 

守護「本人はそれが合理的かつ最適解だと思ってるんだけどね……」

 

周りに変な人が多いのではなく。人の中に眠っている異質な要素や変なところ、弱いところ、危ういところを的確に見抜いてそこを刺激して呼び覚ましちゃってるんですよね……ナチュラルに……

 

守護「人って誰しもどこかに歪さを持ってるものだよ。それを隠そうとしたり克服しようとしたりする人に対しても先手を打って暴くことで暴発を防ぐっていうのをやってたら、そりゃどんなところに行っても戦場になるよ」

 

あなたの世界は戦場じゃない

 

守護「その自己防衛策が適切だった時期もあったよ。そうでもしないと身を守れなかったこともあった。でも、もう以前いた戦場からは離れたじゃないか。そこはもう戦場じゃないんだよ。

 

気を張って戦うことに慣れてしまったせいで、いつの間にか戦う以外の選択肢を忘れてしまっているだけ。本当は、こちらから先手を打たなければ争いは起こらないし敵も生まれないんだよ」

 

それまで身を置いていた環境が悪かった、でも今は違う。だから相手を支配したり責めたり先手を打って封じるようなやり方じゃなくて、そろそろ別の接し方を選択肢に加えてみても良い頃かもしれません。

 

 

 

自分を守るための方法、見直してみて

 

それまでの人生の中で培ってきた災いを避けて安全生きるためのスキルやライフハック。もちろん、それによって多くの困難を乗り越えることができた側面だってあったでしょう。だから、別に今までのやり方が間違っていたというわけではないんです。それも一つの生き抜く術。

 

ただ、状況や環境は変わります。以前までは自分の助けになってくれていた方法でも、今の環境では逆効果になってしまっていることもあるようです。

 

自己防衛の方法も、常にアップデートが必要。もし今までのやり方で「なんかうまくいかないな?」と引っ掛かりを感じることがあれば、見直すタイミングが来た合図かもしれません。

関連情報

コメントは受け付けていません。

特集